M・P・シール『紫の雲』(落手)

M・P・シール『紫の雲』(南條竹則アトリエサード 2018/12月刊) 賜 御恵贈!

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【 誰かいるか? 誰かいるか? ――呼びかけても、答える声はない。ただ一人の生存者が旅する死の世界…… 邪恋と功名心に駆られ、北極点を目指すアダム。だが、何処からか毒の雲が立ち昇り、地上の動物は死に絶えた。ひとり死を免れたアダムは、孤独と闘いつつ世界中を旅する。生存者を求めて―― 異端の作家が狂熱を込めて物語る、世界の終焉と、新たな始まり。】

【 M・P・シール Matthew Phipps Shiell  1865年 西インド諸島モントセラットに生まれる。20歳で渡英し 教師 通訳などの職業のかたわら小説を書く。1895年 短篇小説「ユグナンの妻」で小説家としてデビュー。以降 数々の怪奇幻想小説や冒険小説『紫の雲』(本書)をはじめとするSFの先駆的作品を手掛ける。邦訳に推理小説『プリンス・ザレスキーの事件簿』(東京創元社)がある。1947年歿。】

 

『紫の雲』は 本邦ではほぼ『プリンス・ザレスキーの事件簿』(創元推理文庫 現 品切れ)でのみ知られる(他に短篇「ゼリューシャ」「ヘンリとロウィーナの物語」=共に南條氏訳=等もあるが) イギリス作家シール の代表作で 黎明期SFの知られざる傑作とも言われる。巻末訳者解説によれば 1901年の原著初刊本と1929年の復刊書とは作者の改訂により文章に違いがあり 本書は前者に基づいている由。個人的には 粗忽乍ら 同じ作者の The Yellow Danger (1898) とごっちゃにしていたが それとは全く別物の模様 (同書タイトルもYellow Perillと勘違いしていたと今般検索で気づき…)。なお解説の末尾一行は泣かせ(or笑わせ?)必至。

 

紫の雲 (ナイトランド叢書3-4)

紫の雲 (ナイトランド叢書3-4)

 

 

 

因みに 南條竹則 氏と言えばG・K・チェスタトン『奇商クラブ』新訳版(創元推理文庫)もいただいたばかり。旺盛陸続攻勢恐るべし…

 

ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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