和田賢一 他『クトゥルーはAIの夢を見るか?』(2019/8月刊 青心社文庫) 読。
https://www.seishinsha-online.co.jp/jp/new_r.html
人工知能(artificial intelligence)vsクトゥルー神話テーマの異色書き下ろし競作集。装画 鷹木骰子 画伯。
和田賢一「新しきもの」──全能AI〈ZEUS〉vs謎の新興宗教〈御魚教団〉。戦いの果てに待つ人類の命運は…〈古きもの〉の対立概念〈新しきもの〉がミソ。
三家原優人「入居者募集中」──港町マンションでの新生活に潜む秘密とは… コンシェルジュAIvs縫いぐるみロボ。
松本英太郎「網の中」──謎の連続殺人鬼vsスマートスピーカー。凄惨グロ描写 随一。
浅尾典彦「セクシー・ヴァイオレット」──クトゥルーvs地球防衛システムAI。驚愕のラスト。
天満橋理花「海辺の洞窟」──怪しい洞窟vsドールロボ。ミステリー的展開の妙味。
ひびき遊「仮想空間の片隅でナイアーラトテップはバ美肉する。」──ナイ神vsVチューバ―。〈放送〉5回其々に落ちあり。(※バ美肉=バーチャル美少女受肉)
各作とも 触手/魚顔系不気味さvs硬質尖端技術のミスマッチ感をライトノベル風味で演出 いずれも工夫度高く面白し。とくに個人的好みは ショッキングさの光る「網の中」古典援用巧みな「セクシー・ヴァイオレット」か。
鷹木画伯の装画 美麗にして斬新──クトゥルーは〇だった(〇〇あり)?!
ここに某氏の作が加われば理想だったが…惜。
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