『ロンドン幽霊譚傑作集』発売!(※追記訂正ご報告あり)

ウィルキー・コリンズ/イーディス・ネズビット他『ロンドン幽霊譚傑作集』(創元推理文庫)2月末発売! 請フ御贔屓!

【※重要】本書編者あとがき及び収録各作扉裏ページでの作者/作品紹介中に以下の誤情報記載がありましたので 弊ブログにてご報告しますと共に 読者の皆様並びに関係各位に陳謝申しあげます。

本書では収録13篇中12篇が本邦初訳と銘打っていますが、当該作のうちダイナ・マリア・クレイク「C─ストリートの旅籠」がダイナ・マロック「窓をたたく音」として松岡光治編訳『ヴィクトリア朝幽霊物語 短編集』(アティーナ・プレス)に訳出収録されていました(現在編訳者によりネット上にて無料公開中)。

また本書では6作家(共作2作家含む)を本邦初紹介作家と謳っていますが、上述のダイナ・マリア・クレイクは明治期から複数の長篇小説が翻訳されており、尚且つ近年でも上記「窓をたたく音」の他に、短篇「旅のマント」が青土社〈妖精文庫〉シリーズ第4巻『旅のマント』に訳出収録されています。
もう1組、「令嬢キティー」を共作したウォルター・ベサント&ジェイムズ・ライスにつきましては、短篇「ルークラフト氏の事件」がピーター・ヘイニング編『ディナーで殺人を』(創元推理文庫)に訳出収録されており、またベサント単独による長篇小説 Armorel of Lyonesse(1890)が大正期に黒岩涙香訳『島の娘』と題して刊行され、且つまた同翻訳の縮約版を渡辺温が補筆した中篇「島の娘」が渡辺温作品集『アンドロギュノスの裔(ちすじ)』(創元推理文庫)に収録され 並びに同人出版による単行本『島の娘』(東都我刊我書房)として復刊されています。

以上により、本邦初訳作12篇としたのは誤りで11篇が正しく、また初紹介作家は6人ではなく3人が正しい、ということになります。ひとえに編訳者夏来の調査不足と不行き届きを原因とする誤情報でしたので、重ねてお詫び申しあげます。

※追記: 本書カバー袖に列記しました作者名につきましても、下記の通り2点誤記がございましたので併せてご報告しお詫び申しあげます。

エドワード・メイジー → 正 エドワード・マーシー

誤 ウォルター・ビーサント → 正 ウォルター・ベサント

 

※追記(2024.4.5) 読者の方からのご教示により 本書において本邦初訳としながら既訳の存在した作品がもう1篇あることが判りましたので、追記にてご報告申します。メアリ・ルイ―ズ・モールズワース作「揺らめく裳裾」は J.ジョイス、W.B.イェイツほか『妖精・幽霊短編小説集 『ダブリナーズ』と異界の住人たち』(下楠昌哉編訳 平凡社ライブラリー 2023/7月刊)に メアリー・ルイ―ズ・モールズワース「さざめくドレスの物語」として訳出収録されていました。遅延し恐縮ですが 重ねてお詫び申しあげます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

.